敷き寝具とまくらで決まる寝姿勢

 

 

敷き寝具の役割

01.なだらかなS字型を保つこと。
まっすぐに立ったとき、人間の背中はなだらかなS字型を描いています。この形を寝ているときも保つことが、身体に無理のない自然な姿勢です。この自然な寝姿勢を保つことが敷き寝具の最も重要な役割です。

02.重要なのは「寝姿勢保持」+「体圧分散」
寝姿勢を保持するためには、身体をしっかり支えることが必要です。そこで、敷き寝具は「身体が沈み込まない硬めのタイプがよい」と提唱され、硬めの敷き寝具が主流となっています。しかし、硬いだけでは腰部など荷重のかかる部分を圧迫し、その部分に負担がかかってしまう場合があります。そこで、ほどよいクッション性で身体を受け止め、バランスよく体圧を分散することが重要になってきます。寝姿勢の保持と体圧分散。一般に固ければ「寝姿勢保持」に優れても「体圧分散性」に劣り、柔らかければ「体圧分散性」に優れても「寝姿勢保持」がしづらくなります。この相反する条件を満たすことが、敷き寝具には求められています。

◎身体の一部に負担のかかりすぎない、
自然で無理のない寝姿勢曲線をキープすることが大切。

 

まくらの役割

まくらはなぜ必要なのか?
人がまっすぐ立った時の姿勢を横からみると、首が前に出ています。これは人間が二足歩行するようになり、発達して大きくなった脳を支えるために背骨の首部分の頸椎は、ゆるやかなS字型を描いています。眠りの質を高めるためには、一晩中このS字型をキープすることが大切です。その役割を担うのが枕であり、敷き寝具です。頸椎部分(首すじ)の隙間を埋めることができる枕こそ、寝姿勢を安定させ、心地よい眠りを支えるのです。

枕は、首を支えるもの
枕は、頭をのせるものではなく、首を支えるためのものです。したがって枕に肩口が当たるくらいにして頭をのせるのが、正しい当て方です。後頭部から首筋にかけての全体で頭部を支えるので、首・肩に負担がかかりにくくなります。 正しい枕の当て方は、肩口までしっかり引いて首にフィットさせましょう。

 

良い枕の条件

 

こだわりたい「高さ」「硬さ」「大きさ」「素材」
枕選びの5つの条件をクリアするためには、枕の「高さ」「硬さ」「大きさ」「素材」が重要になってきます。
頭が沈み込んだときの高さが大切で、これは敷きふとんとのバランスで決まります。また、仰向け寝で比べ横向き寝は肩幅の分、より高さを必要としています。目安となる快適値は、頸椎部分が5〜9センチ、後頭部が2〜6センチです。

 

横向き寝に必要なまくらの高さ
肩幅の部分、より高さが必要。仰向け寝をおこなう中央に比べて横向き寝用の両サイドは、通常2cm程度高くなります。

敷き寝具によって変わるまくらの高さ
柔らかい敷き寝具は、身体が多く沈み、硬い敷き寝具はあまり沈み込みません。首や頭と敷き寝具の間にできる空間が必要な枕の高さになるため、枕の高さには敷き寝具の硬さが大きな影響を及ぼします。同じ人でも、敷き寝具の体の沈み込み方によって必要な枕の高さは変わります。ですので、ふとんの池田ではオーダー枕・セミオーダー枕はご購入後も高さ微調整をうけたまわっております